ヤノキチマガジン

２０１６年の２月に突発的にロードバイクを衝動買いしてしまいました。理由はどこか遠くに行きたいというなんとも漠然としたものだったのですが、遠くに行くだけなら別に電車でも車でも使って行けばいいわけだったのですが、なにぶんお金が出かけるたびに減っていくのは嫌でしたので、お金のかからない自転車を選んだというわけです。

自転車を納品して早速乗ってみました。今まで乗っていた自転車は何だったのだろうか。そんな思いに駆られました。軽いペダル。進む車体。風を切って走る自分。どれもが爽快で何か新しい自分を見せられたようでした。早速これで遠くに行こうと思い。自宅から約50ｋｍぐらい行ったところにある江の島へ行くことにしました。

最初に乗った時のインプレッションでこれは相当楽しい旅になるのではないかなと思っていたのですが、現実はそうとはいきませんでした。ロードバイクに乗る方であればよくわかると思うのですが、初めて乗るような初心者がいきなり往復100ｋｍ以上の距離を走るとどうなるか。答えは簡単。死にます。行きはよかったです。まだ体力がありましたし、自転車を漕ぐのも楽しかったです。多少の坂も頑張って登っていけました。

問題は帰りです。行きでへとへとに体にあの帰り道はとてもきつかった。疲れすぎて、ロードバイクに乗っているのにママチャリよりも遅いのではないかというぐらいのスピードしか出せず、上り坂も押して歩く始末。時間配分を考えていてもいなかったので、辺りはだんだん暗くなっていきます。

暗くなるぐらいであれば多少周囲に気を付ければいいだけのことなのですが、ここでもう一つ問題が発生しました。携帯電話の電池が切れてしまったのです。行き帰りの道順を携帯の地図アプリに頼っていた私にとってはこれは由々しき事態でした。暗くて道がわからない中、これは野宿かなと、最後の手段が頭をよぎりましたが、なんとか交通標識を頼りに家にたどり着くことができました。

こんな失敗を初っ端にしてしまった私なのですが、今ではあらゆるところをちゃんとした計画でのサイクリングを楽しんでいます。今思えば初めに大きな失敗をしたことが地道にコツコツできることを増やすように努力するきっかけにもなったかもしれませんね。